『ひとりずもう』さくらももこ (小学館文庫
小学館
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「青春」をテーマにしたさくらももこのエッセイ。
相変わらずの分かりやすくてテンポのよい作風です。
8割が「こんなにだらけた青春時代でした」で
2割が「夢に向かってこういう風に頑張りました」
という構成。
前半8割は、誰もが知っているさくらももこ(まるちゃん)の性格が見事に出ていて
それはそれは、ぐーたらしています。
でも、そのぐーたらの描写がやっぱり楽しくて、さくらももこ節が全開という感じ。
そして散々「基本、やる気なし」の姿を見せた後、
後半2割で「漫画家になりたい」という夢に、直進する姿が描かれているので
余計にその本気度が際立って、そのあたりのページからは、ものすごい強さを感じました。
家族に「無理だ」と笑われても、漫画を描く時の、迷いの無さ。
素直にやめたとしても、誰も私の人生の責任なんてとってくれない。他の人の人生じゃない、私の人生なんだ。
(本文より)
あれだけぐーたらの青春時代を送った人が
そう思って、ひたすら漫画を書き続けている姿を想像すると、こちらまで、心が熱くなってしまいました。
そして、あとがきでは、
冷静に「夢に向かうには」を分析。
やってみる→自分の能力の向き不向きを確認→調整でなんとかなりそうなら、微調整
と、かなり具体的に手順を書き、「大人」としての顔を見せる反面
「でも、若い人ががんばっている姿、イイ!」と単純に若い勢いを賞賛。
辞書を引くような言葉も出てこないし、
激しく頭を使うこともない本ですが、
簡単で単純故に、正面から、スッと心に響く、いい本だと思いました。

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