2005/12/26(Mon)

『そういうふうにできている』 さくらももこ 著(新潮文庫)

そういうふうにできている

読書が止まりません。
基本、仕事用の本を読まなくてはいけないんだけど
少しでも現実逃避をしたくなったら
即文庫に走る日々。
こんなもの読んでる場合じゃないと分かっているせいか
とにかく私にはありえない速度で読書しています。
で、読む速度が上がったのには
もう一つ理由があって
完全にさくらももこにはまったからです。
彼女の本は本当に読みやすい。
「活字は苦手」と思ってる人がいたら
本当に是非、彼女の本を読んでもらいたい。
この本は、妊娠発覚から出産後までの
いわばマタニティエッセイです。
前回『さくらえび』について
散々内容が薄っぺらな本だみたいなことを書いたけど
この本はその真逆です。
妊娠という一大事を期に、
彼女の体も心も、
想像の付かない変化をとげていきます。
もちろん笑えるネタも満載ですが、
今回、この本で一番心に残ったのは
「手術」と言う章。
彼女は帝王切開で出産したのだけれど
手術中にずいぶんと
哲学的に頭がトリップしたようで
魂と肉体と脳と心の関係について述べています。
魂(=意識)
肉体(=意識の乗り物)
脳(=肉体の一部)
心(=意識が脳を使用している「状態」)
これが彼女が考えた図式。
これが「正しい」か否かは別として
ただ、彼女はこのことを堂々と書いています。
そしてそれを「実感した」と書いています。
こういうことを「考える」事は
人によっては多々あるかも知れないけど
実感するという体験は
よくよく考えるとあまりないと思うのです。
私は身篭った事がないし
ましてや出産なんて経験したことがないけど
出産なんて一大事の最中に
こんなことに頭費やすなんて
やっぱり出産は非日常的で
すごいことなんだと思います。
この本はそういう部分も拾い上げた
見事な体験談だと思います。
「手術」の章の話だけだと
なんだかとっつきにくい本に
思えてしまうかもしれないけど
他の章は相変わらずのさくら節。
後、読んでて「イタタタタ」と
本気で痛そうに感じる描写が多いのですが
こんなん読むのさえ痛がってるようじゃ
お産は難しいんでしょうかね、やっぱ。

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