『そういうふうにできている』 さくらももこ 著(新潮文庫)

読書が止まりません。
基本、仕事用の本を読まなくてはいけないんだけど
少しでも現実逃避をしたくなったら
即文庫に走る日々。
こんなもの読んでる場合じゃないと分かっているせいか
とにかく私にはありえない速度で読書しています。
で、読む速度が上がったのには
もう一つ理由があって
完全にさくらももこにはまったからです。
彼女の本は本当に読みやすい。
「活字は苦手」と思ってる人がいたら
本当に是非、彼女の本を読んでもらいたい。
この本は、妊娠発覚から出産後までの
いわばマタニティエッセイです。
前回『さくらえび』について
散々内容が薄っぺらな本だみたいなことを書いたけど
この本はその真逆です。
妊娠という一大事を期に、
彼女の体も心も、
想像の付かない変化をとげていきます。
もちろん笑えるネタも満載ですが、
今回、この本で一番心に残ったのは
「手術」と言う章。
彼女は帝王切開で出産したのだけれど
手術中にずいぶんと
哲学的に頭がトリップしたようで
魂と肉体と脳と心の関係について述べています。
魂(=意識)
肉体(=意識の乗り物)
脳(=肉体の一部)
心(=意識が脳を使用している「状態」)
これが彼女が考えた図式。
これが「正しい」か否かは別として
ただ、彼女はこのことを堂々と書いています。
そしてそれを「実感した」と書いています。
こういうことを「考える」事は
人によっては多々あるかも知れないけど
実感するという体験は
よくよく考えるとあまりないと思うのです。
私は身篭った事がないし
ましてや出産なんて経験したことがないけど
出産なんて一大事の最中に
こんなことに頭費やすなんて
やっぱり出産は非日常的で
すごいことなんだと思います。
この本はそういう部分も拾い上げた
見事な体験談だと思います。
「手術」の章の話だけだと
なんだかとっつきにくい本に
思えてしまうかもしれないけど
他の章は相変わらずのさくら節。
後、読んでて「イタタタタ」と
本気で痛そうに感じる描写が多いのですが
こんなん読むのさえ痛がってるようじゃ
お産は難しいんでしょうかね、やっぱ。
Trackback uri
http://www.sunday-pool.com/annex/it-is-made-so/trackback/